入れ子構造になっているロシアの土産品マトリョーシカは可愛いということで日本でも大人気になっている人形です。マトリョーシカの誕生は日本とも深い関わりがあるようです。その誕生や制作、またユニークなマトリョーシカについてご紹介します。
マトリョーシカがどのように誕生したのかについては諸説ありますが、近年は2つの説が有力視されています。1つはロシア人のパトロン,サヴァ・I・マーモントフの夫人が本州からロシアに持ち込んだという説です。そしてもう1つはロシアの修道士が日本の入れ子を持ち帰ってマトリョーシカという説です。しかしマトリョーシカの誕生については正確な事は分かっていません。
名前の由来と入れ子の意味
マトリョーシカという名前はロシア人女性の名前です。マトリョーシカが誕生した19世紀当時、ロシアではマトリョーシカという名前の女性は珍しくありませんでした。その一般女性の名前をとって「マトリョーシカ」と付けられました。またマトリョーシカが入れ子式になっていることには意味があり、多産や永続性のシンボルという意味合いでそのような形になっています。
作るのは簡単でないマトリョーシカ
マトリョーシカを制作するのは簡単なことではありません。マトリョーシカを作るのはまず初めにふさわしい木材を選ぶ必要があります。科の木、榛の木や樺の木といった木材が選ばれるようです。それらの原木を切り倒した後、横に積み重ねられ数年間乾燥させます。その後熟練した職人が乾きすぎず、そして湿り気がありすぎない時を見計らって木を切っていきます。
マトリョーシカの製作工程
切った木材で最初に制作するのは2つに分けられない一番小さな人形です。一番小さな人形が作られると、その人形が上手く入れることのできる2番目に小さな人形を制作し、その工程を繰り返すことになります。入れ子の数は2個から多い場合には60個になる事もあります。多くの入れ子がある人形ですと、一番外側の人形は人の背丈になる事もあるようです。
色々なマトリョーシカ
マトリョーシカは元々はスカーフを身に付けた若い女性が描かれています。しかし、今では様々な物が描かれるようになりました。花、家族、民話、政治家や宗教家などが描かれることがあります。またアンパンマンやパーマンと言ってキャラクターが描かれているマトリョーシカもありますし、動物や世界的なスターが描かれているマトリョーシカもあります。
今回はロシアの民芸品マトリョーシカについてご紹介しました。マトリョーシカの誕生は諸説があり、はっきりとしていません。しかし日本と深い関わり合いがあることは間違いないようです。
マトリョーシカは熟練した職人でないと制作することができない程作る事は難しいようです。今では若い女性という本来のマトリョーシカ以外にも様々なテーマが描かれています。もしマトリョーシカを持っていないなら購入を検討してみませんか。
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